鳥羽市の離島、坂手島で十四日夕、三百三十年以上続く
「棒練り」行事があった。同島に疫病がはやり、尾張の津島神社の
悪病よけの守り神を祭ったことに始まると言われ、
市無形民俗文化財に指定されている。
夕刻になると、島で「浜の小屋」と呼ばれる場所から
紋付きに白たすき姿の棒振りや、扇子を持ち紋付き羽織姿の音頭、
宿元など諸役が集まり、若宮神社までの約百メートルを練り進んだ。
両端に五色の紙房を飾った約一・八メートルの棒は、
島の細い路地を通れない山車の車輪に見立てたものといわれ、
棒振りがこの棒を振り回して進み、音頭はその年の豊漁と島の
悪病をはらって安全を願う歌を歌いながら神社へ向かった。
薄暗くなった境内では、ちょうちんがともり、島民らが行列を見守っていた。
ソース(
伊勢新聞)
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