牧場の紹介
海の安全を見守る仏様として全国の漁師や船乗りの信仰が厚い正福寺のある青峰山のふもとにあり、風光明媚な山と海に囲まれた場所にある豚舎です。
『伊勢志摩ロイヤルポーク』の品種は、きれいなサシ(霜降り)が入る三元豚。
ランドレース( L )種と大ヨークシャー( W )種を交配した母豚( LW 二元交配豚)にデュロック種( D )の雄種豚をかけ合わせ、 LWD 三元交配豚ができます。
新豚も自社農場で生産しており、その中から選抜した母豚を使用して、健康で肉質の良い子豚を生ませるよう管理しています。
一般的には、母系を重視した交配を行いますが、山越畜産ではロースからモモまでサシの入る肉質を追及して、父系にもこだわりを持っており、種豚の数代にわたり半数の淘汰する選別を行います。
例をあげると100頭の種豚候補が4台目には約10頭に選別される厳しさです。
この候補は国内レベルにとどまらず国際レベルで候補選考を行い、その後、さらに雄豚の交配選別が手間と時間をかけて行います。
もうひとつ血統で重要なのが、性格の温和な血統を重視しています。
温和な血統はストレスを受けにくく素晴らしい肉質に育ちます。
伊勢志摩ロイヤルポーク
山越弘一氏
山越さんはひとこと「選抜の歴史」。という。
『何代もかけ合わせを重ね、淘汰を繰り返すことでやっと理想的な豚になる。』
国際基準での候補豚選考後、数代にわたりなんと約半数(!)に淘汰した結果だ。
肉が固い、色が悪い、臭いがあるといった肉質、部位ごとの肉付きのバランス、免疫力や産子能力など、いくつもの厳しい条件を科し淘汰していく。
心血を注いで育てた豚を淘汰するのは涙が溢れ出るような行為だが、悪い遺伝子を排除するためには必要な「歴史」だ。
一般的に重視される母豚だけでなく、よい種豚を見抜く眼も重要です。
自家生産の優れた母豚と繁殖力が高く雌にやさしい種豚。
その理想的な組み合わせは、たやすくできるものではないわけだ。
そして遺伝を重ねて、肉質が安定してきて、ようやく納得のいく品質に。
淘汰率も昨年は 20 %くらいになったという。
ハイブリッドという効率重視の養豚が世界的に全盛の中、その真逆をいく経営。
豚の選抜眼はもとより、生体を見ただけでロースの脂の付き具合までわかるという山越さんだが、一頭一頭耳に品番をつけて個体識別管理・分析も常時行っている。
感や経験に頼るところが大きい交配技術とともに、蓄積された膨大なデータと分析眼も、じつは山越さんのもうひとつの財産である。
※ハイブリッド豚とは、飼料効率が良く飼育が容易で短期間で仕上がるように、いわば計画的な育種理論とマニュアル管理によって生産される豚。
一定品質のものを一定量確実に確保できるのが特長です。
環境
「ストレスがないからみんなおとなしい。
ストレスがかかると肉に血が入り肉質が悪化する。
ストレスが味の一番の敵ですわ」と、山越さん。
豚はもともと温度差にデリケートな動物だが、山越さんは『豚自体が強い』からあえて昼夜や季節ごとに温度差がある、自然に近い環境にしているという。
夏は自然な風、冬は床暖房で快適な温度を保っている。
暖かく心地良い風の入る豚舎 つねに清潔な床で暮らしているため体に汚れが付かない豚は、免疫力が高くストレスフリー。つまり心身ともに健康で、性格もみな穏やかになるそう。
のんびりとした豚舎の雰囲気は豚が騒がずおとなしいからだ。
適度な脂のノリでキメが細かい、臭みのない肉をつくるために、試行錯誤重ねて出来あがった飼育環境です。
飼料
豚の味を決定づける脂質は、餌が左右するという。
「豚の健康は食品としての安全性にもつながります。 原穀中心のナチュラルな餌に徹底的にこだわる」。
というのが、山越さん独自の餌。
食物蛋白のマイロ麦と大豆を多く使用し、免疫を高め腸の働きを活性化させる乳酸菌と酵母を配合したオリジナルの飼料を開発した。
この量産型でない高コスト・高栄養価な餌とともに、抗生物質は免疫力が弱い幼少期にワクチンを最小限におさえた予防衛生。
成長とともに自然と免疫力は高まるものなので、元気で健康な豚を育てるためには、その方がいいというのも頷ける。
そしてよい餌を食べ大切に育てられた豚は、理想とされる細雪のように細かい脂肪のサシが入った、しまりのあるさくら色の肉になるのだ。
豚はおよそ 115 ~ 120kg になると出荷されるのだが、「130 ~ 140 日で出荷できるハイブリッドとちがって、本来の成熟度を考えると、ここでは出荷まで 200 日はかかりますわ」。
山越さんは餌の質はもちろん、ゆっくりと時間をかけることで、適度な脂肪のバランスのとれた肉質に仕上げていく。
飼育費用は当然余計にかかるものの、肉質向上のためには、妥協できない部分だ。
さらに最終的には、およそ 3 ~ 4 割の豚をプレミアムの規格外としているという徹底ぶり。
屠畜後の肉の選別というプロセスもまた、山越さんだけのこだわりだ。
良い豚を育てるには遺伝・エサ・環境・水に加わえ、ストレスを与えない事が重要です。
山越畜産 山越 弘一 氏
昭和15年7月8日
昭和 42 年 山越畜産として 1 頭の豚飼育からスタート
昭和 46 年 1,500 頭の規模にまで増数
昭和 48 年 3 年間で 3 億円の投資を行い昭和町に豚舎増床
生産規模 20,000 頭 / 年 昭和 52 年頃~ 28 年間 オーストラリアで牧場経営( 500 エーカー) その間も昭和56年に日本でも、さらに約 6 億円を投じて 多気町・磯部町山田にも豚舎増床 その後、現在では国内のみで最良の品質にこだわった豚の飼育に専念しています。
その他、「全国養豚経営者会議」(現:日本養豚生産者協議会)にて 副会長 16 年、第 6 代会長 6 年間を務め、業界の発展に貢献すべく活動をしてきました。
また、国内の豚の品評会では長年にわたり、国内トップジャッジとして高い評価を頂いて参りました。
トレサビリティ
伊勢志摩ロイヤルポークのトレサビリティへの取り組み
お客様に安全でおいしい伊勢志摩ロイヤルポークをお召し上がりいただく為に・・・。
トレサビリティとは「伊勢志摩ロイヤルポークの個体識別」のことです。
牧場で飼育され、食肉処理された精肉には、伊勢志摩ロイヤルポークの生産履歴をお問い合わせることができます。
特徴
伊勢志摩ロイヤルポークは、正福寺のある青峰山のふもとにあり、風光明媚な山と海に囲まれた場所で育ちました。
肉の熟度を上げ、キメと締まりを良くし、さらにコクと旨みを生み出し、赤身が多く脂肪も柔らかく、一般にサシと呼ばれる筋肉内脂肪が最も多く入ると言われています。
当社に納品されている豚は、日当たりと風通しの良い豚舎で、新鮮な飼料を与えられて飼育された豚肉です。 従来の豚肉に比べ、赤身が多くで保水率が高く、風味が良く料理してもアクが少ないのが特徴です。
美味しい豚肉の見分け方
肉の色はかすかに灰色を感じさせるピンク色、表面にみずみずしい光沢があるのがおいしいお肉です。
かた
きめが粗く硬め。角切にして煮込むとうま味がでるお肉です。
シチュー・肉じゃがなどに合います。
バラ
赤身と脂肪が層になり、濃厚な味わいのお肉です。
角煮・煮込み料理などに合います。
ロース
外側の脂肪にうま味があり、きめが細かいお肉です。
冷しゃぶ・しょうが焼などに合います。
ヒレ
脂肪分が少なく、ビタミンB1が豊富なお肉です。
とんかつ・串揚げなどに合います。
モモ
脂肪が少なく、きめが細かいお肉です。
焼き肉・酢豚などに合います。
http://royalpork.jugem.jp/?eid=5
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