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伊勢うどん、東京で人気 愛好会やイベントも 

東京で今、伊勢うどんが盛り上がりを見せている。
伊勢うどんを出す飲食店が増えたほか、昨年七月には
ファンクラブ「伊勢うどん友の会」も立ち上がった。
会長でもあり、「フニャフニャでもいいじゃないか」と、
伊勢うどんをこよなく愛するコラムニストの石原壮一郎さんに
取材しながら、伊勢うどんの魅力やブームの一端を探った。



◇◇
 「東京でここぞという伊勢うどんを出すお店を紹介してください」。
そう石原さんにお願いしたところ、返ってきた答えが
「では午後九時にゴールデン街に来て下さい」。

 「午後九時にゴールデン街?」。
内心不安を覚えつつ、石原さんに案内してもらったお店が、
新宿ゴールデン街にある「ぺんぎん村」(新宿区歌舞伎町一―一―七)。
マスターは伊勢市出身の前田英都さん。
カウンター中心の十席ほどのこぢんまりとしたバーだが、
なんと伊勢うどんが食べられる。

 前田さんによると、伊勢うどんは看板メニューで、飲んだ後の〝締めの一杯〟に
人気なのだという。
このお店ではうどん、タレ、青ネギの定型に、生卵を割り入れた
月見伊勢うどんが出される。

 「マスターは伊勢市出身だし、伊勢うどんがここまで浸透しているのかと
いうことが分かる、象徴的なお店です」と石原さんは誇らしげ。

 確かに、何も知らずにゴールデン街に来て、メニューに伊勢うどんがあったら、
三重県出身者なら「こんなところで出会うなんて!」と驚くだろう。

 石原さんの調べでは、東京で伊勢うどんを出すお店は十三軒ほどで、
二十年前に比べると二、三倍に増えたという。
大半が居酒屋で、メニューの一つとして伊勢うどんが出されるようになった。
未確認ではあるが、あと四店ほど情報も寄せられているといい、
確実に伊勢うどんは浸透している。

 さらに伊勢うどんの快進撃は続く。
ぺんぎん村の前田さんが一昨年、テレビ番組の企画で、
国民的アイドルグループ「嵐」に伊勢うどんを作り、食べてもらった。
メンバーがおいしそうにうどんをすする様子に、ファンからは
「ここまで認知度が広がったか」と感動の涙が流されたという。

 それにしても、なぜ「友の会」を立ち上げたのか。
石原さんに経緯を尋ねると、「二〇〇〇年前後に讃岐うどんブームが起きて、
東京でも、うどんといえば、細くツルツルとコシがある讃岐うどんだった」と
切り出した。

◇◇
 石原さんは松阪市大口町出身。
大学で関東に来たが、幼少のころから伊勢うどんには
慣れ親しんできた。
讃岐ブームを横目に見つつ、取り寄せた伊勢うどんを知人らに薦めると、
「ゆですぎ」「つゆはどこ?」「つゆが真っ黒で不気味」と
さんざんな評価だったという。

 「そもそも東京にうどん文化はなく、歴史の浅い人々に、
伊勢うどんの何が分かるのか。
タレにまみれてもいいが、偏見にまみれてほしくない」。
義憤に駆られた石原さんは、新聞やネットサイトのコラムなどで、
コツコツと伊勢うどんを取り上げてきた。

 そして二〇一二年。
讃岐ブームも一段落し、ご当地グルメが真っ盛り。
石原さんは振り返る。
「今なら伊勢うどんが受け入れられるのではないかと。
いつやるの?今でしょ、の心境でした」。

 同年七月にフェイスブック上で呼び掛けると、予想以上の勢いで広がり、
現在会員一千三百人。
友の会ホームページでは、お店情報や石原さんの実食レポートなどを掲載。
伊勢うどんをテーマにした写真・俳句コンテストや、ファンが交流するイベントもあり、
大いに盛り上がっている。
「友の会通信」の言葉を借りると、「東京に太いうねりが!」押し寄せている状態だ。

 もしかして、ブームをつくっているのは石原さんでは?
そんな邪推をぶつけてみると、「違います」ときっぱり。

 石原さんは、伊勢うどんを食べ歩くだけでなく、
県内を訪れて製麺業者やうどん店を取材したり、歴史も勉強してきた。
そんな中で、伊勢うどんの普及の一歩となる「一大革命」が、
長期保存を可能にした商品化という。

 これまで、伊勢うどんは伊勢市周辺のお店でしか食べられなかった。
約二十年前のまつり博を契機に、県内の製麺業者らが中心となって商品化に着手。
伊勢うどんに合う小麦の開発も行い、ブランド化を進めていった。

 今では、東京でも伊勢うどんが食べられるように。
ぺんぎん村の伊勢うどんも、四日市市の製麺業者から仕入れたものだ。
都内のスーパーにも並ぶようになり、家庭で手軽に味わえるようになった。
二十年にわたる県内業界の地道な努力のたまものという。

 「今年は式年遷宮もあり、ますます盛り上がるのではないか」と石原さん。
石原さん自身、七月末に伊勢うどん界初となる単行本を発売予定で、
「伊勢うどんへの愛をぶつけます」と気合い十分だ。

◇◇
 四月二十四日夜、東京・丸の内にある飲食店「にっぽんの・・・」に
老若男女四十四人が集結、満員の店内は熱気に包まれていた。
イベントの名は「第二回伊勢うどんナイト」。
主催は伊勢うどん友の会で、みな伊勢うどんをすすりながら、
会長の石原さんの話に耳を傾ける。

 クイズ大会もあり、「駒鳥食堂と駒鳥食品は親戚関係か?」(答えは×)、
「伊勢うどんの名付け親とされる、永六輔さんの行きつけの店は?」(同「ちとせ」)と
いった質問が。
素人には常識か難問かすら分からない問いに、愛好家らは懸命に頭をひねらせていた。

特別ゲストとして、伊勢市宮後の伊勢うどん店「山口屋」三代目店主の山口敦史さんが
登場。
ほろ酔い気味の山口さん、
「讃岐ブームのときは、大変悲惨な目にあった」と胸の内を吐露しながら、
「伊勢うどんはフニャフニャで、すぐ切れると批判されるが、
それが伊勢うどんなんです」と力を込める。

 約一時間かけ、ぎりぎりの判断でうどんをゆでていることや、
コシをつくらないための麺の寝かし方などを紹介。
「讃岐の麺のようにコシがあったらタレが絡まない。
うどんとタレの一体化が伊勢うどんです」。
山口さんの言葉に、会場全体が大きくうなずく。

 参加者同士、話に花が咲く。
「体調が悪いとき、おかゆの代わりに伊勢うどんを食べた」という
伊勢市出身の四十代女性は、伊勢うどんの東京進出を喜ぶ。
十年ほど前、伊勢で仕事をしていたという三十代男性も
「当時そんなに好物ではなかったが、離れるとなぜか食べたくなる」と
魅力を語り、都内の伊勢うどんの店を制覇中という。

 最後に、石原さんがマイクを握った。
「人間も肩肘を張り、コシに力が入ると他人と付き合いづらくなるもの。
コシをなくすことで周りと調和し、誰とでも柔らかく付き合えるようになる」。
独自の伊勢うどん論がさく裂する。

 「フニャフニャでもいいじゃないか。
コシがなく、タレと深く絡み合う伊勢うどんを食べると、
そんな人付き合いの秘訣(ひけつ)も教えてもらえるんです」
ソース(伊勢新聞)

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