陽(ひ)が傾き、潮が満ちはじめると、志摩半島の英虞(あご)湾に
華麗な黄昏(たそがれ)が訪れる」--。
銀行合併を題材にした小説「華麗なる一族」は、三重県志摩市にある
英虞湾の夕暮れの描写で始まる。
この小説に登場する老舗ホテル「志摩観光ホテル」に山崎さんは、
執筆のためたびたび滞在。
山崎さんが使った机は今もホテルに保存され、時おり宿泊客らに公開される。
「華麗なる一族」が1974年に映画化された際には同ホテルでもロケが行われ、
従業員がエキストラとして参加した。
山崎さんは同ホテルが開業30周年を迎えた81年、
「わが作品のふるさと」と題した文章を社報に寄せた。
そこには、「華麗なる一族」の冒頭を書こうとしたが、
夕日が沈む英虞湾の美しさをすぐに文字にすることができなかったことなどが
つづられていた。
ソース(毎日.jp)
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