松阪競輪の民間企業による経営再建を探る松阪市が提案した委託関連予算案が二十八日に市議会で否決されたのを受け、山中光茂市長は二十九日、松阪競輪場(同市春日町三)を訪れ、従業員四十五人に経過と今後の方向性を説明した。
山中市長は「存続、再生を前提に検討してきたが、議会意思を考えると廃止の方向で協議せざるを得ない」と説明。レースを開催せずに他の競輪場の車券を売る「サテライト」化により、三分の二の雇用を確保できることを明かした上で「皆さんのフォローをしっかり考えたい」と述べた。
従業員からは、廃止の時期や方針が変わる可能性を問う声が上がった。終了後、従業員の松葉薫さん(59)は「この状態になるまでの経緯をもっと知らせてほしかった」と市の説明不足を指摘。「サテライト化でどれだけの人を雇ってもらえるのか」と不安そうに話した。
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