松阪市教委は二十日、江戸時代に木綿問屋として財を成した
豪商・長谷川家の旧宅を市文化財に指定した。
文化財名は「松阪商人 長谷川治郎兵衛家(じろべえけ)旧宅」。
市は七月からの月一回の特別公開に向け、準備を加速させる。
指定したのは、同市魚町、殿町にまたがる土地四千六百八十八平方メートルと、
敷地内の主屋や土蔵など十棟、庭園。主屋中心部分は
元禄期(十七世紀末)の建築とされる。
指定物件は長谷川家が三月末まで所有していたが、四月一日付で市に寄贈された。
市文化財保護審議会は、江戸に店を持った伊勢商人の隆盛を今に伝えることや
近世から近代にかけての商家建築の変遷をたどれることなどを高く評価。
十日に市文化財に指定するよう市教委に答申していた。
旧宅は耐震化されていないが、市建築審査会で一般家屋から文化財への用途変更と、
建築基準法の適用除外が認められれば、特別公開が可能になる。
市教委文化課は、市議会五月定例会に提案する一般会計補正予算案に
公開費用を計上する。
また県指定文化財に向け、今月中に県教委に申請する。
市内の市指定文化財は、これで百五十四件となった。
ソース(
中日新聞)
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