熊野市新鹿町の徳司(とくし)神社で二十年に一度行われる
遷宮が最終盤を迎え、十三日夜にはご神体を本殿にうつす
「遷御の儀」が営まれる。
同日午前には、普段は立ち入れない本殿周辺に石を敷き詰める
「お白石持ち」があり、町は祭り一色に染まりそうだ。
新鹿町は、海水浴場が広がる浜辺の集落。
徳司神社の遷宮は、伊勢神宮の式年遷宮に合わせて行われ、
神社の建物と町内の摂社・末社が新築される。
二十年前は本殿の建て替えを見送っていたため、
ご神体の遷御は四十年ぶり。
住民は二〇〇九年に遷宮のための奉賛会を結成し、
四年越しで計画を進めてきた。
材木は、熊野尾鷲道路の整備予定地にあった樹齢百年程度の
ヒノキ九本、スギ三本を主に用い、一一年五月にお木曳神事を実施。
過去の遷宮に携わった町内の宮大工らを中心に建造を進め、
ご神体は社務所の仮殿にうつしていた。
十三日は午前八時に新殿の清め払いがあり、
その後は住民らが白石を本殿周辺に運ぶ。
正午ごろの餅まきに続いて夜に遷御祭があり、
神職や総代らが暗闇の中、行列をつくってご神体を本殿にうつす。
ニワトリをまねて「カケコー」と声を出すなど、
遷宮独特の習わしが披露される。
奉賛会長の竹内策一郎さん(70)は
「造営の技術継承などもうまくいっており、立派な社が完成した」と
にっこり。
総代長の仲森正純さん(75)は
「遷宮は住民や町内出身者の協力があってこそ。
祝いの日をたくさんの人に見てもらいたい」と話していた。
ソース(中日新聞)
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