
神田にもみ種をまく作丁=伊勢市楠部町の神宮神田で
写真=中日新聞
伊勢市楠部町の神宮神田(しんでん)で四日、もみ種をまいて農耕の始めを祝う伊勢神宮の祭典「神田下種祭(げしゅさい)」が営まれた。
神田では神宮がチヨニシキやイセヒカリなど七品種の稲を約三ヘクタールの水田で栽培。収穫した米は餅や酒に加工され、神宮の年間祭典で神前に供えられる。鷹司尚武(たかつかさなおたけ)大宮司をはじめ神職や奉仕員、地元住民ら八十人が参列した。
最初に少年奉仕員の童男(どうなん)に選ばれた市内の五十鈴中学校一年西田陽彦(はるひこ)君(12)や神職ら二十人が神田近くの山に入り、強靱(きょうじん)なブナ科のイチイガシを切り出し、くわを作る儀式をした。
下山後は、神事に続いて耕作責任者の作長(さくちょう)が水田前でくわを振り下ろして苗代を作るしぐさをし、農作業を担う作丁(さくてい)二人が白装束に烏帽子姿で水田に入りもみ種をまいた。儀式の最中には神職らが御田歌(みたうた)を唱和した。
五月上旬には近くの住民が神田に苗を植える「御田植初(おたうえはじめ)」が営まれる。
ソース(中日新聞)
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