「磯部の御神田」として国の重要無形民俗文化財に指定される
伊雑宮御田植式(いざわのみやおたうえしき)が二十四日、
志摩市磯部町上之郷、伊勢神宮内宮別宮の伊雑宮御料田で執り行われた。
朝まで降り続いた雨が上がる中、集まった大勢の見物客は、
半裸男たちの勇壮な「竹取神事」と、早乙女らがおはやしと
謡曲に合わせてゆっくりと苗を植えていく「御田植神事」に
よる静と動の儀式に見入っていた。
竹取神事では、松竹梅や太陽、月、千石船などが描かれた
大きなうちわの付いた約二十メートルの忌竹(いみだけ)を、
約四十人の男たちが泥だらけになって奪い合う。その後、
すげがさに白装束の赤だすきをまとった磯部小、中学校の
女生徒らによる早乙女六人と、法被姿の田道人(たちど)と
呼ばれる八人の青年らが、竜笛や太鼓などの音に合わせて、
ゆっくりと後ろ向きに苗を植えた。
御田植神事は半分ほど植えると休憩に入る。
その間、酒宴が催され、子役らによる田んぼを鳥から守るための
「刺鳥差(さいとりさし)の舞」が披露された。
伊雑宮御田植式は、千葉県の香取神宮、大阪府の住吉大社と
並び、日本三大御田植祭に数えられ、その起源は平安時代後期まで
さかのぼる。
古来より、旧磯部村九郷の人々が、地区別に七年ごとの持ち回りで運営。
今年は迫間(はさま)地区が担当した。
ソース(
伊勢新聞)
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