伊勢市の初穂川曳(かわびき)伝統継承会(宇治土公貞尚会長)は
七日、同市竹ヶ鼻町の出口造船所(出口明社長)で、
寄付によって新調した木造船「初穂船」の進水式を開いた。
伊勢神宮内宮の神嘗(かんなめ)祭の日に合わせた
初穂曳(伊勢神宮奉仕会主催)で、
奉納する稲穂や俵を載せて五十鈴川を進む。
完成した木造船は、全長七・五メートル、幅一・五メートル。
船上に鳥居と「お初穂」と書いた看板が立つ。
綱を結んで水深の浅い五十鈴川を引っ張るため、
底部はソリになっている。
神宮から用材としてヒノキの提供を受け、
同造船所が伝統的な船大工の技術で造り上げた。
同会は、主に内宮関連の行事に奉仕する二十の
地元奉曳(ほうえい)団で構成する。
昭和四十七年から使っている初穂船が老朽化し、
今年の神宮式年遷宮を機に造り替えようと、
四月から建造費を募り九月末までに九十件、
計約九百万円が集まったという。
十二日に神宮に船を献納する予定。
進水式には関係者約二十人が出席し、
神事の後、同造船所前の勢田川に船を浮かべた。
宇治土公会長は、
「おかげさまで立派な船ができた。
末永く初穂曳を続けていきたい」とあいさつした。
ソース(
伊勢新聞)
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