三重県漁連(永富洋一会長)は十四日夜、津市大門の津市センターパレスホールで、
平成二十三年四月に県内漁協と立ち上げたクロマグロ養殖会社「ブルーフィン三重」
(南伊勢町河内、有竹等社長)が初出荷する「伊勢まぐろ」のお披露目会を開き、
全国の市場関係者ら約百人が試食し、舌鼓を打った。

【「伊勢まぐろ」の初出荷を祝って乾杯する関係者=
津市大門の津市センターパレスホールで】
二年以上たって出荷できるまでに育ち、PRと販売促進を狙った。
計画では事業費十億円で、毎年三万匹を直径五十メートル、深さ二十メートル以上の
円形いけす十八基で養殖する。いけすは現在、同町神前浦に十基ある。
熊野灘近海で稚魚となる体長二〇―三〇センチのヨコワを釣り上げ、ゴマサバや
イワシなど近海魚と粉末配合飼料のほか、専用船上で魚と粉末配合飼料などを混ぜた
餌を与えている。
製氷や海水冷却、冷凍の設備を持つ県漁連水産流通センターが同町神前浦にこの日完成し、
販売を担う。
永冨会長は、「見た目は小さいが、北限に近いため身が引き締まっている。
味で自慢していただきたい。ハイリスク、ハイリターンになるかどうかは市場関係者に
かかっている」と呼び掛け、「日本全国に知れ渡るような味をつくっていかなければ
いけない」と抱負を語った。
全国水産卸協会の伊藤裕康会長は伊勢まぐろの全身を前に、
「手のひらほどの稚魚をいけすに入れて二年。こんな立派なマグロに育った。
注目度は大変なもの」と期待し、「資源管理がますます厳しくなり、
マグロ漁獲量の削減措置も出ている中、商材が増えることはありがたい。
魂を込めて育成したマグロを大事に扱うことをお誓いする」とあいさつした。
ソース(伊勢新聞)
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