
【ハナミズキの苗に土を掛けるケネディ大使(中央)ら=伊勢市の伊勢神宮内宮で】
写真=伊勢新聞
キャロライン・ケネディ駐日米大使が十六日、就任後、県を初めて訪れた。伊勢市の伊勢神宮を参拝し、内宮では日米友好のためのハナミズキの植樹式に出席した。政治家尾崎行雄(一八五八―一九五四年)の顕彰を通じて日米の民間交流を続けている同市のNPO「咢堂香風」と県、同市が大使に手紙を送って働き掛け、実現した。
大使は宇治橋を渡って内宮参集殿そばの園地に姿を現し、咢堂香風や県、市の関係者、地元園児らの歓迎を受けた。咢堂香風の土井孝子名誉顧問や鈴木英敬知事、鈴木健一市長らとハナミズキの苗木を囲み、根元に土を掛けた。
今回の植樹は、大正元(一九一二)年に日本から米国の首都ワシントンに三千本の桜を贈った返礼として、米国と日米交流財団が日本各地に三千本の米国産ハナミズキを植樹する友好活動の一環。同市にはこれを最初に三十二本を植える。
県を地盤とした尾崎が東京市長時代に桜を贈ったのが起源とあって、大使は「これらの木は尾崎市長の平和の精神を伝えるものであってほしい」と述べた。「日米同盟は常に生きたパートナーシップで、人が手を入れ世話をしなければならないことを思い起こさせてくれる」と語った。
鈴木知事は「民間の活動、草の根の交流が大変大事で(大使の父)ケネディ大統領が就任演説で言っていた〝アクティブ・シチズン〟に通じる」とあいさつした。
大使は夫のエドウィン・シュロスバーグ氏や大使館関係者らと行動し、午前に鳥羽市のミキモト真珠島を訪れ、運営会社の御木本真珠島で木田久主一鳥羽市長らと会い、昨年植樹されたハナミズキや海女漁の実演などを見た。
伊勢市に移動して外宮参拝とせんぐう館視察の後、同市の日本料理店「大喜」で鈴木知事、鈴木市長の両夫妻と会食した。午後は内宮で植樹式に出席して参拝し、おはらい町通りやおかげ横丁を散策した。
ソース(伊勢新聞)
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