熊野市紀和町丸山地区の棚田・丸山千枚田で十三日、来月の田植えを前に田んぼのあぜを泥で固めて水漏れを防ぐ「あぜ塗り」作業体験があり、県内外から集まった棚田オーナーら約百人がくわを手に作業に励んだ。
丸山千枚田の棚田は、十九年前から荒れた田んぼに水を戻すなどの保全活動が行われており、現在では一千三百四十枚と日本最大規模を誇る。
あぜ塗りは田んぼのあぜに泥を塗り固める作業で、ひび割れやモグラなどが開けた穴を防ぐことで安定して田んぼに水をためることができる。中北勢地域や愛知県などから集まった棚田オーナーらを中心とした参加者は地元農家から作業方法を聞き、くわなどを使って田んぼの泥をすくってあぜに塗り固める作業を繰り返した。カエルの鳴き声がこだまする中、参加者は「ちゃぷちゃぷ」と泥をすくう音とともに作業を楽しんでいた。
今年から棚田のオーナー会員になり、母や祖母と作業に訪れた四日市市の橋本太一君(10)は、三人で四枚の田んぼのあぜ塗りを体験し、「泥に足がはまってしんどかったけど、初めての体験で楽しかった」と話していた。
棚田では、来月中旬ごろに田植えが行われる。
ソース(伊勢新聞)
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