国内で唯一、海の哺乳類のジュゴンを飼育している鳥羽市の鳥羽水族館で十五日、メスの「セレナ」(推定二十六歳)が入館二十五周年を迎え、飼育係が好物の海草のアマモなどで作った“ケーキ”で祝った。
セレナは一九八七年、フィリピンの当時のアキノ大統領から友好親善の証しとして贈られた。当時、推定年齢一歳で体長一五〇センチ、体重六六キロだったが、体長二五〇センチ、体重三八〇キロに成長。食欲旺盛で一日三十キロの餌を平らげる。
午前と午後の二回、飼育係がプラスチックで作った二段重ねのケーキ型に、海草のアマモなどをからませた特製の餌をプレゼント。下段の直径は六十五センチ、上段は三十五センチと特大。セレナは“ケーキ”を見ると、寄って来て、うれしそうにもぐもぐ。飼育係二人が水中で「入館25周年おめでとう!」と記した横断幕を広げた。
ジュゴンの世界最長飼育記録は、昨年二月に死んだ同水族館の雄「じゅんいち」が持つ三十一年百五十二日。
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