三十日午後一時ごろ、多気郡大台町の大杉谷林道(標高約九五〇メートル)で、
大阪市の男性ツアーガイド(44)がツキノワグマに襲われた。
男性は左手親指をかまれて軽傷を負った。
もう一人のツアーガイドとツアー客十五人にけがはなかった。
県農林水産部と大台署によると、男性ツアーガイドやツアー客は同日朝、
大杉谷の頂上から三重県側に下山を始めた。
二つのグループに分かれて歩いていたところ、後方のグループが
ツキノワグマに遭遇した。
ツキノワグマはツアー客らに近づき、男性ツアーガイドの左手の親指に
かみついて逃げた。
近くの宿泊施設の管理人が尾鷲市内の病院に搬送した。
現場は平成十六年九月に発生した台風21号豪雨で通行禁止となった
登山コースの迂回(うかい)路として設けたコース。
最近では、今月二十八日、福島県会津美里町の山林で、
行方不明の男性を捜索していた警察官ら四人がクマに襲われ、
重軽傷を負った。
三重県は「ラジオや鈴など、存在を知らせる道具を身に着け、
十分注意してほしい」と話している。
大杉谷に詳しい大台町観光協会の筒井敏会長(71)は七年ほど前、
元の登山コースを七、八人で下山中、クマ二頭と出くわしたという。
「大杉谷にクマがいるのは確かだが、襲われたのは聞いたことがない」と
話していた。
ソース(
伊勢新聞)
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