伊勢神宮(伊勢市)の式年遷宮の
「お白石持(しらいしもち)行事」は九日、
伊勢湾沿岸部や市中心部の奉献団十団の
約一万三千人が参加。
炎天下、白石を積んだ奉曳(ほうえい)車を
引いて心を一つに内宮を目指した。
村松町や東大淀町など北浜地区の
七自治会の住民でつくる北浜連合奉献団は、
約千三百人が三番手で宇治浦田一を出発。
奉曳車には「北浜らしく」と、
かつて稲の収穫作業に使われた田舟を載せた。
北浜地区は伊勢湾沿岸部で美しい水田が
一面に広がり、古くから半農半漁で栄えた地域。
田舟は水田に浮かべて乗る舟で、
地区では昭和五十年代ごろまでよく使われていたという。
今回の行事で地元住民の納屋に眠っていた
計三隻を引っ張り出し、
奉曳車の上に載せて白石を入れた。
「昔に比べれば農家は随分と減ってしまい、
若い世代は田舟が何か分からないのでは」と
中西毅団長(69)。
遷宮を含む伊勢神宮の祭事は日本の稲作を
原点としており「米作りの道具なので
行事にふさわしい」と胸を張った。
ソース(中日新聞)
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