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20年ごとに築かれた伊勢神宮への道 遷宮の今年は?

今年は伊勢神宮(三重県伊勢市)が式年遷宮を迎える年。
社殿を造り替える20年に1度の大祭で、新しい社殿に神体を移す神事などが繰り
広げられる。地元の三重県では、鉄道網や道路など参宮アクセスも新規に作られて
きたという。62回目となる今回の遷宮でもこのジンクスは当てはまるのたろうか。

「伊勢の道は20年ごとによくなるんですよ」。前回遷宮があった1993(平成5)年に
三重県で記者生活をしていた当時、地元の人が自慢げに話していたのを思い出す。
東京などの感覚だと、1つの神社(正確には伊勢神宮は内宮と外宮に分かれている)に
向けて定期的にアクセスルートが築かれるのは珍しいことだろう。
実際に私が三重にいた93年3月、伊勢自動車道(伊勢関インターチェンジ~伊勢インター
チェンジ)が全線開通した。
現在、マイカーや観光バスで伊勢神宮を訪れる人が多く利用するルートとなった。

■今年は伊勢市から鳥羽市への利便性が向上
今回はどうだろう。三重県庁に確認してみると「伊勢市から観光地の鳥羽市へ
向かう新しい道路などが近く完成します」(道路建設課)と説明された。
観光客の利便性は高まりそうだが、新しい参宮アクセスというわけではなさそうだ。
鉄道では近畿日本鉄道が、遷宮に合わせて10月5日から来年3月30日まで
伊勢市駅~賢島駅に元日を除く土日に観光列車「つどい」を運行すると発表している。
だがこれも新路線が誕生するわけではない。
ただ、歴史を振り返ると、地元の人が話していたように、伊勢神宮に向かう
交通アクセスの整備は明治半ば以降、第2次大戦期を除いてほぼ式年遷宮が
きっかけとなっていたことが分かる。


■近代的な伊勢参宮のアクセス初登場は1897年
江戸時代の伊勢参りの様子などを描いた「東海道中膝栗毛」。
主人公の弥次さん喜多さんも歩いたであろう街道ルートとは異なる、近代的な
伊勢参宮のアクセスが登場したのは、1897(明治30)年のこと。
参宮鉄道(後に国有化)が伊勢神宮の外宮の近くに山田駅(現在の伊勢市駅)を
開業させたのだ。
この時開通した区間は現在のJR参宮線の一部となっている。ただ、
この年は式年遷宮の時期と外れている。明治33年(1900年)にも内宮が建て替えられたが、
これは火事による臨時のもの。
明治時代の本来の遷宮は1869年、1889年、1909年に行われた。
式年遷宮を意識したアクセス整備は、1909年に参宮線で進められた複線化工事だ。
ほぼ同じころ、東海道線もあちこちの区間で複線化工事を進めており、
参宮線は輸送客の増加を見込み幹線並みに整備されていたようだ。
もっとも戦局が厳しくなった1944(昭和19)年に、複線化された区間は単線に戻され、
現在もそのままにされている。

■1930年には伊勢電気鉄道と参宮急行電鉄(現近鉄)がアクセス整備
次の式年遷宮を巡るアクセス整備は1930(昭和5)年にクライマックスを迎える。
関西資本で近鉄の前身である参宮急行電鉄が9月に外宮前の山田駅に乗り入れ、
12月には地元三重県に本社を置く伊勢電気鉄道が外宮近くに大神宮前駅を設けた。
前年の1929(昭和4)年の遷宮を意識したものだったことは想像に難くない。
両社と国鉄参宮線が伊勢神宮を参拝する人々の輸送を競う形となったが、
過剰投資がたたって伊勢電鉄は1936(昭和11)年にライバルの参宮急行電鉄に
合併され、現在の近鉄の路線を形作っている。
参宮急行と競合した伊勢電鉄の大神宮前駅は戦時中に廃止され現存していない。
遷宮に関連するアクセス整備は戦後、道路建設が中心となった。
終戦直後で社殿の建て替えができず、予定より4年遅れの1953(昭和28)年に
遷宮が行われた。
この年に現在の三重県松阪市から伊勢市に向かって三重県が建設した「参宮有料道路」だ。
廃止された伊勢電鉄の線路跡などを利用して建設されたとされ、「現行の道路法では
全国で最も古い有料道路だった」(三重県交通政策課)。開通当時の通行料金は
小型自動車が130円、軽自動車が60円だった。

■年々利用が増えた最古の有料道路 通称「旧23号線」
この道路は自動車の普及とともに年々利用が増えて1967(昭和42)年には無料化され、
一時は国道23号線の一部となった。今は県道となっているが、今でも地元の人は
「旧23号線」と呼ぶ。ちなみにこの道、年に1度全国の人々から注目を集めている。
名古屋市の熱田神宮から伊勢神宮へとたすきをつなぐ、
毎年秋の全日本大学駅伝対校選手権大会のコースの一部だ。
片側1車線の区間が多く、初詣シーズンなどに混雑することが多くなってきた旧23号線の
パイパスとして建設されたのが、松阪市から伊勢市にかけての国道23号線の現行ルートだ。
この道を地元の人は「南勢パイパス」と呼んでいる。この道が事業化されたのは、
1970(昭和45)年。73(昭和43)年の式年遷宮での完成を目指していたようだ。
ただ供用開始は75年。「当時のことを知る人がおらず正確な経緯は分からない」
(国土交通省紀勢国道事務所)が「73年の第1次石油ショックが響いて完成が遅れたようだ」と
の声が地元で多く聞かれる。

■前回93年はテーマパークや博覧会でにぎやかに
前回93年の式年遷宮。この時は高速道路の整備だけでなく、伊勢近辺がにぎやかだった。
同じ年に内宮の参道沿いに店舗が集まる「おかげ横丁」が誕生。同年には日光江戸村を
運営する企業グループが現在の伊勢市に「伊勢戦国時代村」(現在は伊勢安土桃山文化村)
を開業。近鉄が翌94年に現在の三重県志摩市にテーマパーク「志摩スペイン村」を
オープンした。民間だけではない。三重県が主導する財団法人が94年には伊勢市で地方博の
「世界祝祭博覧会」(まつり博・三重'94)も開かれた。
いずれも増える観光客を当て込み、バブル期に計画されたものばかりだ。
そして迎える今年の式年遷宮。数年前からのパワースポットブームで、すでに大勢の観光客が
伊勢神宮に詰めかけている。三重県によると12年に伊勢神宮を訪れた人は803万人で、
前年比約2%増えた。すでに今年1~6月は626万人に達し、前回の遷宮があった同じ
時期を42%上回る。「もうインフラを整えなくても、伊勢神宮には人がやってくる」。
新たなアクセスが整備されない今回は、地元が冷静な判断に動いたかのようにも思える。

■今回は新たなアクセス整備せず、その内実とは…
しかし、そうとばかりも言えないようだ。実は三重県の志摩半島と愛知県の
渥美半島を結ぶ巨大プロジェクトが計画されていた。「三遠伊勢連絡道路」
(通称・伊勢湾口道路)だ。
三遠伊勢連絡道路は静岡県浜松市から愛知県豊橋市を経て、三重県の志摩半島に
向かう自動車専用道路を建設するプランだった。
伊勢湾口の25キロは橋か海底トンネルを作ることが検討された。
名古屋市内などを迂回せずに、直接東京から陸路で伊勢神宮参拝客を呼び込める
ルートとなるはずだった。
前回の式年遷宮があった93年、もともと和歌山県と三重県を結んでいた国道42号線を
海を渡って浜松市まで至るよう既存国道の指定を変更。
3年後の96年には現地で海上ボーリング調査もしている。
まじめに準備が進められていたと言っていい。
公共投資の抑制が続く21世紀の日本からみれば、荒唐無稽にも思える計画だ。
だが、90年代の日本を振り返ると、東京湾アクアラインが97年に、明石海峡大橋が
98年にそれぞれ供用開始となっている。
海に大型インフラを造るのは決して夢物語ではなかった。
東京湾アクアラインの場合、海上ボーリング調査から17年後に開通に至っている。
三遠伊勢連絡道路がいつの完成を目指していたのか不明だが、当時の地元が2013年の
式年遷宮を意識しながら、国に建設の働きかけをしていた可能性は否めないだろう。
三重県など地元自治体などは期成同盟を結成し、国などに建設の促進を働き掛けていたが、
11年に活動を休止した。
「国の具体的な動きが見えなくなり、やむを得なかった」と三重県庁の関係者は振り返る。

■20年後の遷宮アクセス、注目はリニア中央新幹線か
20年後の伊勢神宮の遷宮アクセスはどうなるのだろう。ここで注目されるのが、
リニア中央新幹線との関連だ。東海旅客鉄道(JR東海)は2027年に東京都内から
名古屋までの開業を予定している。
三重県は北部を通るとみられており、伊勢市に直接リニアが乗り入れることはな
さそうだ。
三重、奈良を経て大阪までの完成は2045年を計画している。
JR東海は今のところ「2027年以降に大阪~名古屋の区間を先に開業させるかは未定」と
話す。
しかし、2033年ごろに三重県内にリニア新駅が開業することになり、
JR東海が既存路線を使って連絡列車も走らせることになれば、東京から伊勢への距離は
ぐっと近くなる。
その時には、東京の人が日帰りで伊豆や箱根に出かける感覚で、真新しい社殿を訪ねる
ことが増えるのかもしれない。

引用元(日本経済新聞)

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