伊勢市は、災害時のペットの避難や避難所での飼育ルール、日ごろからの心構えなどを示した指針を作成した。県内では初めて。十五日には市内で、ペットとの同行避難の訓練もあった。
東日本大震災の被災地では一緒に避難する際にペットがはぐれたり、鳴き声などの問題で避難所での飼育が受け入れられなかったりするケースがあった。環境省は今年八月、地方自治体にペット救護の態勢整備を促す指針を作成。これを受け、市は既に災害時連携協定を結んでいた
県獣医師会伊勢志摩支部と協議を重ね、主に市民に向けた指針をまとめた。
指針では、多くの住民が共同生活をする避難所での注意点を列記。円滑な管理のため各避難所での飼い主グループ結成も促す。日ごろからのしつけや感染症予防に加え、迷子札の着用、ペットフードなどの備蓄も呼び掛けている。
行政の対応としては、相談窓口となる動物救援本部や獣医師らによる救護所の設置を盛り込んだ。今後も、避難所での飼育場所の確保など、地域の実情に合わせて柔軟に追記していく。
この日の同行避難訓練は、市沿岸部の豊浜、北浜地区での津波避難訓練の中で行われた。県獣医師会伊勢志摩支部の会員が避難場所の東大淀小学校の校庭に仮設テントを設け、犬を連れた参加者に避難手順や心構えなどを説明した。
愛犬と参加した会社員中村周毅さん(56)は「一緒に避難しないわけにはいかず、人が大勢いる場所でほえないか心配で連れてきてみた」と話していた。
県獣医師会伊勢志摩支部の春日佐和子さん(43)は「動物の避難について地域で話し合うきっかけになれば。将来的に飼い主のマナーアップも図りたい」と話していた。
指針は
市のホームページに掲載する。
ソース(中日新聞)
[0回]
PR