
写真=中日新聞
大迫力のミエゾウの全身復元骨格模型=19日にオープンした三重県総合博物館で
三重県総合博物館(MieMu(みえむ))が19日、津市一身田上津部田にオープンし、初日から多くの来館者でにぎわった。県内の自然や歴史、文化を体感できる展示が一堂に並び、大人も子どもも一緒になって三重の魅力を再発見した。
◆ミエゾウ でっかい
展示の目玉となった古代ゾウ「ミエゾウ」の全身骨格模型には開館と同時に多くの人だかりができた。
体長7.6メートル、高さ3.6メートルの大きな姿を見つけると、「ミエゾウだ」と駆け寄る子どもたちや記念撮影をする親子連れの姿が見られた。
足跡の化石を復元した模型も展示され、ガラス越しに足跡の上を歩いた津市島崎町の小学2年西田連太朗君(7つ)は「ミエゾウの足跡の長さが自分の3個分ぐらいあった。想像よりずっと大きい」と驚いていた。

写真=中日新聞
精巧に作られた伊勢御師屋敷の模型
◆企画展示室、はく製さわって学ぼう
企画展示室では、開館記念企画展「MieMu発進!」が始まり、四十二万点の収蔵資料からえりすぐりの逸品に、来館者もくぎ付けになっていた。
カモシカのはく製やトリケラトプスの骨格模型、中世の絵巻物や古文書など四百二十点を「ここがすごい!」の解説文とともに展示。県内に伝わるさまざまなしめ縄が壁一面に飾られ、三重文化の多様性も紹介していた。
家族四人で訪れた鈴鹿市鈴鹿ハイツ、下地康雄さん(35)は「尾鷲の実家では毎年、手づくりのしめ縄を飾っていたから懐かしい。これほどしめ縄に違いがあるとは知らなかった」と面白がっていた。
◆基本展示室、地域の営み細やかに
常設の基本展示室では三重の自然、歴史、文化に関する資料千百点が一つの部屋に集結した。
鈴鹿山脈のジオラマや熊野灘に生息するマッコウクジラの模型など、自然や生き物の展示が四方を囲み、中央には伊勢神宮参拝の歴史資料が並ぶ。江戸時代に参拝者をもてなした宿泊施設「御師(おんし)屋敷」の復元模型には当時の人々を再現した人形も配置している。
津市観音寺町の会社員北川朋央さん(42)は「人形は服装などの描写が細かく、当時の暮らしぶりの勉強になる」と感心していた。
◆こども体験展示室、図鑑に迷い込む!?
基本展示室に隣接し、遊びながら三重の自然文化を学べるこども体験展示室は、開館直後から親子連れでいっぱい。
迷路のように間仕切りされた空間にスロープやはしごが配され、足元や壁一面に三重の海や川、山の特徴を図解で紹介。手で触れられる生き物模型や、抜け穴やのぞき窓などの仕掛けもあり、子どもたちがはしゃぎなら室内を見て回った。
娘二人を連れた津市一身田上津部田の岡崎美紀さん(40)は「本物に近いものに親しめ、子どもたちもすっかり夢中みたい。すごい気に入りました」。次女英里さん(10)もイセエビの模型を手に「ザリガニみたい」とにっこり。

写真=中日新聞
開館を待つ大勢の人たち
◆開館前から長蛇の列
開館時間の午前9時前には既に300人の列が博物館の広場にできた。
先頭は家族8人で訪れた津市大谷町の会社員渡辺博さん(42)。前日の午後8時半から、テントを広げて場所を確保した。「子どもたちを一番に入れてあげて、いい思い出にしたかった」と話した。
セレモニーでは鈴木英敬知事と近くの西が丘小学校の児童たちがくす玉を割った。
ソース(中日新聞)
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