尾鷲市の魅力を発信しようと、市内で働く女性たちが、
観光ガイドマップ作りを進めている。
グルメや土産物をはじめ、パワースポットなどの情報も盛り込み、
女性の視点で市内の散策が楽しめるよう工夫を凝らしている。
近く完成させ、27日から市内の観光施設や商店で無料配布する。
ガイドマップ作りに取り組んでいるのは、
市や尾鷲観光物産協会のほか、市内の二つの観光物産施設に勤務する
二十~四十代の女性六人。
同市向井の観光物産施設「夢古道おわせ」職員の黒あきなさん(38)が、
和歌山県田辺市や岐阜県飛騨市などで住民が主体となって作った
ガイドマップに刺激を受け、市にマップ作りを相談した。
市は紀勢道の開通に向け、観光客を市中心部に呼び込み、
活性化を図る「まちの駅ネットワーク推進事業」で地図作りを計画していたため、
黒さんら女性たちの協力で五月からマップを作りを始めた。
マップはA2判で五千部印刷する。
表面は、市中心部の地図とともに観光案内や特産品販売の拠点となる商店や
観光施設など二十三カ所を案内する。
裏面は、黒さんら女性らが発信したい尾鷲の魅力をイラストを添え、
サンマの干物「カンピンタン」や二月のヤーヤ祭りなど六十一項目を
紹介する。
掲載する情報は両面合わせて八十四項目ある。マップは
「尾鷲でしょーらい084(おわし)のこと」と名付けた。
八十四のことを尾鷲で体験しましょう、という意味。
084は語呂合わせで、尾鷲の古名の「おわし」にちなむ。
市役所で二日に開いた会議では、マップの細かなデザインや、
書き込む情報などを話し合った。尾鷲神社に残る良縁を願う
クスノキやレトロな雰囲気が漂う銭湯、熊野古道馬越峠の麓に
あるブランコなど見落としがちな隠れた魅力を女性の視点で掘り起こした。
リーダーの黒さんは「尾鷲にも観光客が楽しめる地図があればと思っていた。
地図作りを通して新たに発見した地元の魅力を発信していきたい」と
意気込んでいる。
ソース(
中日新聞)
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