鳥羽市能楽保存会で狂言を学ぶ地元児童四人が、
同市安楽島町の介護老人保健施設「鳥羽豊和苑」で出前公演し、
施設利用者のお年寄りに初笑いを届けた。
保存会の教室では、市内の小中学生十三人が伊勢市の狂言師、森浩一さん(80)から
指導を受けている。
出前公演は、お年寄りを元気づけたいと初めて実施。
孫に「いろは」を教える祖父を題材にした「以呂波」と、買い物の使いを命じる主人と
嫌がる使用人のやりとりを描いた「しびり」を披露した。
広間の一角を舞台に見立て、鏡板代わりに老松の幕を天井からつり下げた。
衣装を身にまとった子どもたちは、車いすなどに座るお年寄りたちの前で元気よく演じた。
「以呂波」を披露した鳥羽小学校五年の川口菜奈子さん(10)は
「大きくゆっくりと分かりやすく声を出すようにした。
笑ってもらえてうれしかった」とほほえんだ。
最前列で鑑賞した施設利用者の鳥羽市鳥羽三の浜口準二さん(81)は
「伝統芸能が好き。上手でかわいらしい狂言に感動した」と満足そうだった。
http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20130115/CK2013011502000012.html
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