自動車専用道路「熊野尾鷲道路」三木里インターチェンジ(IC)
―熊野大泊IC間(一三・六キロ)が二十九日、
暫定二車線で開通した。
二十年四月に開通した尾鷲南IC―三木里IC間と合わせて
計一八・六キロで、尾鷲南IC―熊野大泊IC間の
所要時間は国道42号の約三十六分から約十六分に短縮される。
熊野市木本町の観光物産施設「鬼ヶ城センター」での式典には、
鈴木英敬知事や河上敢二熊野市長ら約百人が出席。
河上市長は「台風や地震で地域が孤立することはなくなり、
地域経済活性化の可能性も大きい。
命の道が完成し、心から感謝したい」と述べた。
紀伊半島を一周する高速道路の完成に向け、
尾鷲北IC―尾鷲南IC間の早期完成と熊野―紀宝間の
早期事業化を呼び掛けた。
鈴木知事も「ストロー効果で通過交通になると批判する人もいるが、
そうした人らに『倍返し』するように、新しい道路を武器に
地域の魅力を高めていくという心合わせの日にしたい」と祝った。
熊野大泊IC付近本線上でテープカットし、
熊野署のパトカーの先導で国土交通省や自衛隊、
消防など関係機関の車両、熊野木材の運搬車、
関係者らを乗せたバスなどがパレード走行した。
尾鷲南IC―熊野大泊IC間は平成八年に事業化され、
総事業費約一千七十億円で十四年に建設開始。
矢ノ川峠と佐田坂を迂回(うかい)し、所要時間を短縮し、
名古屋市―熊野市間の所要時間が日帰り観光圏の三時間以内となる。
津波被害を受けない標高を通り、全区間の約七割がトンネルで
風水害にも強いため、災害時の緊急輸送や救急搬送も期待されている。
ソース(
伊勢新聞)
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