神奈川県川崎市立向丘中学校の修学旅行生三十九人が十二日、
三重県鳥羽市鳥羽一丁目の老舗すし屋「すし梅」を訪れ、店主の松井吉さん(86)から、
すしと一緒に皿の上に載せる植物「ばらん」の切り方を学んだ。
生徒たちは柳刃包丁を手に、「月見ばらん」の作り方を教わった。
食育の一環として、同校が三重県鳥羽市の民間事業者を通じて依頼して実現。
生徒たちは、人差し指を刃の背の部分に当て、なぞるように切り目を入れたりした。
続いて、ばらんの端を合わせると丸い満月のような「月見ばらん」が完成。
最後にすしと一緒に皿に盛り合わせた。
松井さんがばらんで鶴を奇麗に作ると、生徒たちは、「すごい」「職人芸だ」などの
声を上げて、拍手した。
三年生の樋上彩花さん(14)は、「見栄えよく作れた」と満足げだった。
松井さんによると、ばらんの役割はすしに対する装飾、防腐、消毒。冷蔵庫の普及や
医療の進歩とともに装飾用のビニールばらんが増えた中、
「職人は衛生面に責任を持つ」という信念から「手作りにこだわっている」と話した。
ソース(
伊勢新聞)
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